こんにちは、よっぴ(@mamalaugh4)です。
今回ご紹介するフリーランスママは、わたしが主催するブログ相談にお申し込みいただいた、フリーライター江角悠子さん(@ezu1030)
2人のお子さんを育てるママでありながら、10年以上フリーライターとして活躍されており、まさにフリーランスで活躍しているママだったので、思わずインタビューのナンパをしてしまいました。笑
ブログがきっかけで大学講師のお仕事が決まったり、本を出版されたりと大活躍な悠子さん。
10年以上フリーで働き続ける秘訣や、ライターとしての心構えをたくさん教えていただきました。
京都在住 フリーライター/編集・文筆業 ときどき大学講師
出版社、広告代理店を経て、フリーライターとして活動。書籍や京都のガイドブック、『anan』『婦人画報』などの人気雑誌で、ライティングを手がける。
10歳と4歳の子をもつ母。著書『京都、朝あるき』
運営サイト「ライター江角悠子の京都暮らし」
Facebookページ「ライター江角悠子の京都暮らし」
Twitter「@ezu1030」
Instagram「@yuko_ezumi」「@ezumiyuko_books」
note 継続課金マガジン「京都くらしの編集室」
フリーライターという仕事について
フリーランスでどのようなお仕事をしていますか
出版社などの企業から依頼をいただいて、紙媒体やWEBの取材、原稿執筆をしています。
そのほか、冊子やパンフレット作成、WEBサイトのディレクション・編集といった仕事をすることもあります。
今まで手がけてきた具体的な仕事は
京都のガイドブックで、雑貨やカフェを案内するものが多いです。
また下記の雑誌でも記事を執筆しました。
- anan
- 婦人画報
- Hanako
- 天然生活
- 日本の結婚式
- 大人のおしゃれ手帖 など
最近ではウェブメディアでコラム連載を始め、2017年秋には友人2人との共著、京都ガイドブック「京都、朝あるき」を出版しました。
フリーランスになろうと思ったきっかけは?
3回目の転職に失敗したからです(笑)
大学卒業後、専門学校の事務職員→大阪の出版社→広告代理店と職を変え、その後フリーになるか転職するかで悩みました。
悩みながら転職活動をしていたところ採用が決まり、何とかデザイン会社に入社できたのですが、社内のタバコの煙がひどくて頭痛が止まらず、やむなく4日で退職。
その後、せっかくなので挑戦してみようと、当初悩んでいたフリーで活動することにしました。
10年選手のライターに聞きたいこと
ライターの仕事はどのように獲得してきましたか
最初はいろいろな会社へ営業に行きました。
ライターの友人に編集部を紹介してもらい、それまでに書いていたものをファイルにまとめて、売り込みしたことも。
数件から仕事がもらえるようになると、あとは一緒に仕事をしたカメラマンさんに声をかけてもらったり、紹介でどんどん仕事をいただけるようになっていきました。
また会社員時代から、ライターになりたい人が集うワークショップに参加していたので、そこでの繋がりも大きかったです。
イベントでもワークショップでも、入りたい業界の人と知りあうことができれば、そこから縁がつながっていくような気がします。
最近では人づてに紹介してもらうほか、7割方はブログ経由でお仕事をいただいています。
継続的に仕事をもらうために工夫していることは?
メールの返事はすぐにしたり、締切を守ることは大前提ですね。
分からないことはすぐに聞き、相手が期待している以上のものを納品することは強く意識しています。
プロなので100%の仕上がりで納品するのは当然ですが(できているかどうかは置いておいて)常に相手の求めているもの以上の、120%のものを提出したいという気持ちでいます。
フリーで働いているからこそ、言われたことだけをするのではなく、こうしたら良いのではと思うことがあれば、こちらから提案することも大事なのではないでしょうか。
あとは雑誌でもWEBでも、納品して終わりではなく、その後もその記事が読まれるように努力しています。
雑誌なら、ブログで紹介して雑誌の魅力について触れ、売り上げに貢献する。
WEBなら、SNSで積極的に拡散して、たくさんの人に届くようにするなど、個人でもできることはたくさんあると思っています。
また話しかけやすい人でいることも重要ですね。
仕事は、コミュニケーションをとりやすい人に依頼したいものだと思うので、そういう人でありたいと意識しています。
10年以上ライター業を続けてきてよかったことは?
お店紹介をした記事を読んだ人から、「お店に行ってよかったよ」と言ってもらったり、エッセイを読んだ人から「心動かされた」というメッセージをもらったりしたこと。
何もなかった私から、書くことで評価してもらえて、自分の居場所を見つけたような気がしています。
大変だったことは?
大変だったことは、病気になったとき。
会社員なら代わりの人がいるのかもしれませんが、1人でやっているので自分が動けなければキャンセルせざるを得ません。
過去に入院したり、肺炎になってしまったことがあり、代わりがおらず、取材をキャンセル・延期してもらったことがありました。
そのときは、本当に申し訳ないなと思い、それ以降、体調管理も仕事のうちだと思って、睡眠時間は削らないようにしています。
また、子どもが小さいうちは、熱を出したり突発的なことで予定が変わることもよくあったので、仕事を詰め込みすぎないように意識していました。
子育てと仕事の両立で工夫してきたことは?
独身でフリーライターをしていたときは、昼夜、土日も関係なく働いていました。
しかし、出産してからはそんなスタイルではやっていけないことが分かり、今は仕事の時間と子育ての時間をきっちり分けることで、何とか成り立っているような気がします。
工夫してきたことは、仕事を選ぶこと。
お仕事を依頼されると嬉しくて、飛びついてしまうのですが、だんだんと仕事を選ぶようになりました。
私でなくてもいい仕事は、無理に引き受けないようにしているほか、自分の働くスタイルを理解してくれるように伝える努力をしています。
例えば出産後は、メールの署名に
平日17時以降は、育児タイムとなっており、電話が繋がりにくい場合がございます。
ご不便をおかけしますが、何卒ご了承願います。
と一言入れています。
そうすることで、配慮してくれるクライアントさんが増えて、すごく楽になりました。
ブログがきっかけで大学講師に
ブログを始めたきっかけは?
最初はお仕事の依頼で、京都案内のブログを書いていました。
その後、仕事の契約は終わり「書きたいなら続けてもいいよ」と言われたので、そのまま自分のブログとして書き続けて11年が経ちました。
無料のブログサービスをいくつか経て、現在はWordPressで運営しています。
ブログを長年続けられた理由や心構えは?
好きなこと、興味のあることだけを書いているので、続いているような気がします。
あとは、書きたいときに書く。
もしくは、これは大勢のひとに伝えたい!と思った、熱い思いのあることだけ書いています。
ブログ発信を続けてよかったことは
色々ありますが、大学講師の依頼がきたことにはびっくりしました!
どうやら教授が10年以上私のブログを愛読されていたそうで、そのご縁から推薦してくれたとのこと(ブログすごい!)
それほどアクセス数のあるブログではないのですが、どこで誰が読んでくれているのか分からないなと、ものすごく驚きました!
大学ではどのようなことを教えていますか?
同志社女子大学の「編集技術」という授業で、1年かけて学生と一緒に冊子1冊を作っています。
冊子づくりを通して、「編集とは何か」を伝える内容になっています。
ブログからリアルなお仕事へ繋げるために工夫していることは?
- 過去の仕事実績を公表
- SNSでの発信
- プロフィールの充実
掲載できる実績は、クライアントさんに許可をいただいて、すべてブログで紹介するようにしています。
TwitterやフェイスブックなどのSNSでも「今はこんな仕事しています」と発信し、プロフィールには「どんな仕事が出来るのか」が伝わる内容を記載しています。
ライター向けのワークショップも開催中
今の働き方に対する満足度は?
自分で仕事を選べるので、自分のスケジュールに合わせて調整できるのがいいなと思っています。
ただ依頼されるとなかなか断れず、今は忙しすぎるので、もう少し仕事をセーブできたらいいなと考えています。
フリーランスママへの家族の反応は?
夫は私と同じく自営業なので、似たような働き方をしています。
仕事に対する理解もありますし、家事もほぼ半分半分でやっているので、すごく助かっていますね。
また土日はパソコンを開くこともほとんどありませんし、しっかり休んで子どもと向き合えているので、特に子どもたちから不満もないような気がしています。
最近は子連れのスポット紹介記事を書く仕事があり、家族総出で取材に行くなどしています。
(これも子連れ取材です)
そのせいか、子どもたちもお母さんがどんな仕事をしているのか、おぼろげでも理解してくれているようです。
これからライターを目指したい人へのアドバイス
私が「ライターになりたい」と編集プロダクションの社長に相談したとき「ライターには書く技術だけじゃなく、コミュニケーション能力も必要だよ」と言われました。
ライターは書くまでに、また書き終わってからもやることがたくさんあります。
たとえば、取材のアポ入れ、取材時のやり取り、先方校正など。
さまざまな場面でコミュニケーション能力はあった方がスムーズです。
特にフリーランスの場合、交渉術がないとブラックな案件に消耗することもあるので…!
あとは、自分が何を書きたいか、どういうライターになりたいかを考えて仕事を選ぶと、効率良く、理想のライターに近づけるような気がしてます。
そして何より大事なのは、とにかく「書く」こと。
ブログでもnoteでも、人に見せられる文章を用意しておくとチャンスがあったときにつかみやすいのではないでしょうか。
今はオウンドメディアが増えてきて、書き手がすごく求められている時代なので、いろんなところにチャンスは転がっているような気がしています。
悠子さんの今後の展望は?
今は月〜金曜の9時〜18時と、ほぼフルタイムな感覚で仕事をしていますが、理想は週に3日ほど働いて、あとは自分の好きなことや家族と過ごす時間に充てたいと思っています(笑)
そのためには、もっと単価をあげないとなぁ…と試行錯誤中です。
仕事内容としては、今年から大学で授業を持つようになり、文章以外で人に何かを伝えるということに興味が出てきました。
そこで初めて企業ヘ出向いて指導する「文章教室」をさせてもらったのですが、こうしたお仕事にもどんどん挑戦していきたいです。
「Teapot Mag.」で編集長としてコンテンツの企画〜作成などをさせてもらった経験から、企業向けに、月単位でコンサルをするようなお仕事も増やしたいな…などなど。
また私がフリーライターになりたての頃、原稿の書き方・取材の仕方・新しい仕事の取り方など、聞ける人がおらず苦労してきました。
そんな人に向けて、アドバイスできるような場を作りたいと、昨年から「ライターお悩み相談室」を始めました。
主にライターさん向けのイベントですが、今後はまた別の形で書くことが苦手なブログ初心者向けワークショップなどもしてみたいなとも考えています。
「書くこと」を軸に、もっと幅広くいろいろなことに取り組んでいきたいです!
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